「最近、夫婦関係がうまくいっていない。」
「何とか修復したいけれども、空回りしてしまう。」
夫婦間で問題が発生すると、何とかしなければならないと思いながらも、どうしたらいいか分からなくなること、ありますよね。
よかれと思ってやったことが裏目に出てしまったり
以前であれば通用した方法が、なかなか効果を発揮しなかったり。
実は、夫婦の問題を解決するためには、ちょっとしたコツが必要なのです。
数々の離婚問題を見てきたプロの視点からアドバイスをすると
夫婦関係を修復したいのなら
- 相手よりも、まずは自分自身を知る
- 変えられることから変えていく
- 相手に期待しない
という3つの点を意識することが最も大切です。
では、一つ一つ詳しく見ていきましょう。
相手よりも、まずは自分自身を知ることから修復は始まる
実は自分を知ることって難しい
あなたは、自分のことをどれくらい理解していますか?
自分のことは自分が一番よく分かっている。
そう思っている方が多いかと思います。
それはある意味正しくて、ある意味間違っています。
自分自身のことだからこそ、客観的に見ることができず、こうでありたいという理想もあいまって、間違って理解していることも多いのです。
特に夫婦関係のように、距離が近い身近な相手との関係性が問題になっていると
どうしても相手の思考や行動を批判的に見てしまい
自分は正しいと思い込んでしまいます。
感情的に衝突しあっていると、なおさらその傾向は強くなります。
まずは、「自分のことは自分が一番よく分かっている。」という考えを捨てて、自分のことを見つめなおしてみましょう。
自分を見つめなおす方法として紹介したいのは、自分の取扱い説明書を作ることです。
機械などを買ったときに同封されている、あの取扱い説明書の自分バージョンと思ってください。
自分の良いところ、好きなところ、悪いところ、改善したいところ、癖、性格などを書き出す方法があります。
その際は、改善したいと思っていることに対して
対策方法も書き出すと、自分の取扱いが上手になるでしょう。
自分自身をよく理解して初めて、相手との関係性を冷静に見れるようになるのです。
感情と論理を分けて考える
夫婦関係の問題に対して、あなたは何が受け入れられないのでしょうか。
何に対して怒っていて、相手にどうなってほしいのでしょうか。
そして、その理由はなんですか。
夫婦喧嘩が勃発すると、どうしても感情的になってしまい、気持ちをそのまま相手にぶつけてしまいがちです。
ぶつけた気持ちを相手が受け入れてくれないと、批判されたと感じ、さらに喧嘩がヒートアップします。
受け入れてくれない相手への不満が募り、夫婦関係は悪化する一方です。
これでは、なかなか修復に向かいませんね。
ここで誤解しないでほしいのは、感情的になることが悪いわけではありません。
そんなことを言ったって、大切な夫婦の問題なのだから、感情的になってしまうのは当たり前のことです。
大切なのは、感情的になっている自分自身に気づき、いったんブレイクタイムを設けることです。
アンガーマネジメントの対処方法として
怒りを感じた場合、反射的に行動に移すのではなく、
- まずは6秒待ってみる
- いったんその場から離れるなど、物理的な距離を取る
というものがあります。
まずは、一人で冷静になる時間を持ち、
自分の中に沸き起こった気持ちを、感情と論理に分けて整理してみてはどうでしょうか。
気持ちを整理する方法
あなたはいつもどのように気持ちを整理していますか?
気持ちを整理する方法がわからないと、相手に対して感情をぶつけがちになってしまいます。
気持ちは、頭だけで考えていてもなかなかまとまるものではありません。
よって、紙とペン、パソコンのメモ機能などを用意して
自分の頭の中を整理することをお勧めします。
出てきた感情を書きだし、なぜそのような感情が出てきたのかということを、論理的に考えてみてください。
ここで一番大切なのは
自分がどのような感情を抱いているかを言語化することです。
忙しい毎日では、自分の感情に向き合う余裕がなく
その時にどんな感情になっているかを見つめることなく、感情そのものに飲み込まれてしまうことが多いと思います。
例えば、イライラするとき、そのイライラが何からきているのかじっくりと考えたことはありますか?
怒り、焦り、不安、悲しみ、寂しさ、疲れ・・・色々なパターンがあります。
ぜひ、自分の感情にゆっくりと向き合い、自分で自分を理解してあげましょう。
また、今後、改めてパートナーと話し合う際にも、
自分から出てきた感情について、論理的に説明ができると、
ぶつかり合うことなく冷静に話し合える可能性が高くなります。
変えられることから変えていく
相手を変えようとしていませんか
夫婦の問題に悩む方の中には
「相手にこうなってほしいのに、全く変わってくれない。」
「相手が変わらない限り、夫婦関係の修復は難しい。」
「どうしたら相手を変えられるのでしょうか。」
などと相談をされる方がいます。
その時、私は決まって言うことがあります。
あなたが相手を変えることはできません。
相手自身が変わろうと思わなければ、誰が何を言っても無駄です。
カウンセラーがこんなことを言うのは冷たいかもしれませんが、相手を変えることはできないということを知ることが、修復への一歩につながるのです。
相手の変化を期待してしまうと、
変化しないことに対していら立ち、新たな衝突を招くかもしれません。
できないことに労力をつかうのは、エネルギーの無駄ですし
自分の神経もすり減ってしまうので、むしろ「相手は変わらない!」と割り切ってしまうのも一つだといえます。
すぐに変えることができるものは何か
では、「相手を変えられないなら、いったいどうしたらいいのか。」
そう思われる方も多いと思います。
夫婦関係を修復するためには、やはり変化が必要です。
あなただけですぐに変えられるものは何か。
それを考えてみてください。
自分自身を知るというステップを踏む中で
自分の変えるべきところを見つけた方は、実践してみるといいかもしれません。
あなたは相手のことを変えることはできませんが
自分自身のことはいくらでも変えることができるのです。
家の中の環境や、休日の過ごし方など、
普段の生活の中でお互いが過ごしやすいように変えられる部分があれば
変えてみてもいいかもしれません。
人は環境から変わることも多いので、断捨離をしてみたり、大掃除をしてみるなど、
気分が良くなる環境を整えることも双方が前向きな気持ちになることに繋がります。
相手の変わろうとする気持ちを引き出す
先ほどお伝えしたとおり
あなたが相手を変えることはできませんが
相手が変わりたいと思ってくれれば、相手の変化が期待できます。
よく聞く言葉かもしれませんが
自分が変われば相手も変わる
という言葉は、本当にあることなのです。
あなたがポジティブに変化すれば、相手も影響されて変わろうとする気持ちが沸き起こるかもしれません。
相手の変化を引き出すために大事な考え方は
先出しの法則
です。
つまり、こちらから先に変わろうとしたり、なにかしてあげようとするなどのアクションを起こすと
相手もそれに応えようとするかもしれません。
相手に期待しない
期待をすると減点方式になる
相手に自分の望むような行動を期待すると
そのような行動を取ってくれないことに対する不満が募ったり
幻滅してしまうことに繋がります。
相手の行動に対して
「これをしてくれなかった。」
「どうしてこんなことすらできないんだろう。」
と感じ、自分の望む理想のパートナー像から、どんどん減点されていきます。
そうすると、相手に対してマイナスな感情しか生まれなくなります。
相手に期待をしていなければ
ちょっとしたことでも感謝の気持ちが持てるなど、加点方式で相手を見ることに繋がるので、
相手に対してプラスの感情を持ちやすくなるのです。
先ほどもお話ししたように
「相手は変わらない!」と割り切っているなかで、相手の変化が見られたら
その変化をとてつもなくすごいこととして、何倍もプラスに捉えられると思いませんか。
期待しないということは、相手の行動を尊重するということ
期待する=相手に望み通り動いてもらいたい
という見方もできます。
乱暴な言い方をすれば、期待してしまうということは、相手の行動をコントロールしたいという気持ちの表れなのです。
期待せずに相手をありのまま受け入れ、相手の行動を尊重する
最初は難しいかもしれませんが、あなたにとっても楽になる方法であり
互いに尊重しあうことで
夫婦関係は改善されていくことでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 相手よりもまずは自分自身を知る
- 変えられることから変えていく
- 相手に期待しない
夫婦関係に悩んだとき、この3つの視点を忘れずにいれば、より早く修復に向けて動き出すことができるでしょう。
是非、実践してみてください!