最近、夫婦関係が冷え切って会話がない。
顔を合わせれば、いつも喧嘩ばかりになってしまう。
そんな夫婦関係をなんとか修復したい!
そう思ったとき、どのような行動を取ることが望ましいか分かっていても、感情が邪魔をしてなかなかできないことってありますよね。
分かっているけど、自分から歩み寄ることなんてできない!
分かります。
いきなり自身の行動を変えるのは、とても難しく労力がいることです。
そこで!
今回のコラムでは、視点を変えて
これだけは絶対にやってはいけないNG行動
に焦点を当てたいと思います。
望ましい行動をしよう!とするよりも、やってはいけない行動を避けようとする方がハードルが低いので
まずは、以下のような行動を避けることから始めてみませんか。
5つのNG行動とは
①批判・否定する
夫婦関係が悪化していると、相手の行動全てが嫌になることがあると思います。
関係が良かったころは、気にせずにいられた相手のちょっとしたミス、言葉遣い、思いやりのなさ・・・
いつの間にか、目につくようになっていませんか。
エスカレートすると、しまいには癖、習慣、価値観さえもいら立ちの要因になってしまうことも。
いら立ちが募ると、相手の間違いや欠点を指摘して批判したり、相手自身を否定したくなるかもしれません。
また、顔を合わせれば、常に文句を言ってしまうという経験もあるのではないでしょうか。
他の誰かやネットなどの情報と比較して、
「他の人はこうしてるのに、何であなたは!」
と言いたくなりますよね。
そして、言ったら少しすっきりしますよね。
私もそのような経験は何度もありました。そして、大概、そのあと大喧嘩に発展していました。
いら立ちや怒りという感情を発散すると、確かにそのときはすっきりしますが、相手との関係性はさらに悪化することにつながります。
相手のことを批判・否定したくなったら
まずはいら立つ自分の感情に向き合い
「イライラしてつらいね。」と自分自身に語り掛けてクールダウンしてください。
自分で自分のことを理解してあげると、心が癒されて、冷静になることができます。
特に効果的なのは、鏡の中の自分を見ながら語り掛けることです。
慣れるまでは気恥ずかしいと思いますが、効果は絶大なので、ぜひ試してみてください。
②責める
次によくやりがちなのが、相手を責め立てることです。
夫婦喧嘩が起こるときも、互いに相手を責めているパターンが多いですよね。
- あなたのせいで~
- どうして~なの?
- いつも~なんだから!
皆さん、一度は言ったことがあるセリフだと思います。
夫婦関係が悪化している中で相手を責めると、向こうもこちらに攻撃をしたくなります。
いわゆる「逃げるか、闘うか」という心理状態になるのです。
すると、互いに責め合う悪循環を生み出してしまいます。
喧嘩が絶えないご夫婦は、このような経験があるのではないでしょうか。
ここでの合言葉は
相手を責めても、何もいいことはない
ということ。
パートナーを責めたくなったら、頭の中で呪文のように唱えるのもいいかもしれません。
③You‐message(あなたメッセージ)を使って気持ちを伝える。
自分の気持ちを相手に伝えるとき、
やってしまいがちなのが、You-Message(あなたメッセージ)を使うことです。
You-Messageとは、「あなたは~」という主語で始まるメッセージということです。
例をあげると、
- あなたは、いつも私の話を聞いてくれないよね。
- (あなたは)また同じことをやってる。前も言ったのに、何で同じことを繰り返すの?
- あなたの考え方はおかしいよ。
などです。
受け取った側は、責められている、攻撃されていると感じてしまいます。
こんなときは、ユーメッセージよりもアイメッセージを使うことをおすすめします。
例えば先ほどの例をアイメッセージに変換すると
- (私は)あなたに話を聞いてもらいたいと思ってるんだ。
- (私は)こうしてほしいと思っているんだ。なぜならば~
- 私はこう思うんだよね。
となります。
どうでしょう?
相手を責めずに、こちらの思いを伝える形になっていますよね。
このような会話であれば、攻撃し合うのではなく、建設的な話し合いにつながるのではないでしょうか。
④相手の話を最後まで聞かない
感情が高ぶって言い合いになると、
相手を言い負かそうとしたり、自分の主張が正しいと伝えるために
相手の話を最後まで聞かずに口をはさみがちです。
特にカッとなりやすいタイプの方は、衝動的に自分の考えをまくし立ててしまうことがあるのではないでしょうか。
夫婦関係が悪化しているときに大切なことは、
相手の気持ちや考えを尊重する姿勢です。
相手の話を最後まで聞くことに加え
途中で相槌を打ったり、うなずくなどの非言語コミュニケーションを行うことで
相手の話をちゃんと聞こうとしていることを態度で示すことができます。
人は、相手から大事にされていないと思うと、余計に相手を攻撃してしまうことが多いのです。
ですから、「自分の気持ちを話す相手」を大事にすることで
夫婦の対話は変化することでしょう。
⑤相手の行動をコントロールする
相手へのいら立ちが募ると
知らぬ間に相手の行動をコントロールしてしまうことがあります。
例えば
- あからさまに不機嫌になる
- こうしてくれないと家を出てくからなどと脅す
- 「みんなこうしてるから、あなたも同じようにしてよ」と相手がその行動を取るようにしむける
などが挙げられます。
相手の行動をコントロールするようなコミュニケーションを取っていると
コントロールされる側は、自分の考えを尊重されないことへの不満、信用されない悲しみ、相手の期待に応えなければという重圧を感じるかもしれません。
それだけでなく、コントロールしている側も、
相手が思うような行動を取ってくれないときに怒りが湧いたり、言わないと望むような行動を取らない相手にさらに不満を抱えるかもしれません。
相手をコントロールするような行動は、百害あって一利なしなのです。
NG行動が出そうになったとき、どうすればいい?
これまで挙げてきたNG行動ですが、
分かっていても、ついついやってしまうことばかりだと思います。
どうやって我慢すればいいの??
そう思う方も多いのではないでしょうか。
そこで、NG行動と共に頭に入れておいてほしいのが、アンガーマネジメントの考え方です。
人は、激しい怒りなどの感情を抱いたとき、そのピークは6秒間と言われています。
よって、その6秒間さえ我慢できれば、衝動的な行動を起こしにくくなります。
または、激しい怒りを感じた対象と物理的な距離を取る方法も効果的です。
NG行動を取りそうになったとき、6秒間だけじっと耐えてください。
手を抑えたり、何かに触れたり、
どこかをじっと見つめたり、目をつぶってみるのもいいかもしれません。
とにかく、相手に向けている注目を少しでもそらして、すぐに反応しないよう心掛けてみてください。
それでもダメなら、後ろを向いて相手を見ないようにする、トイレなどの個室にこもるなど
相手と物理的な距離を取ってみてください。
たったそれだけで、衝動性を抑えることができるので、ぜひ一度試してみることをおすすめします。
まとめ
以上、夫婦関係の修復を目指す方は、NG行動を少しでも減らせるよう心がけてください。
NG行動を取ることが少なくなれば、相手と大きく衝突することが減り、少しずつ気持ちに余裕が出てくると思います。
夫婦関係に向き合うには、まず心の余裕を持つことが大事なので、一歩一歩ゆっくり進んでいきましょうね。